相続放棄の理由の書き方
1 相続放棄の理由
裁判所が公表している相続放棄申述書の書式では、「放棄の理由」として、以下の事項が挙げられており、いずれかを選択することが求められています(「6 その他」を選択した場合には、具体的な内容を記載することが求められています。)。
1 被相続人から生前に贈与を受けている
2 生活が安定している
3 遺産が少ない
4 遺産を分散させたくない
5 債務超過のため
6 その他
2 放棄の理由の記載は相続放棄の要件でない
法律上、放棄の理由を記載することは、相続放棄の要件となっていません。
ですので、放棄の理由が記載されていないことを理由に、裁判所が相続放棄申述を受理しないことは通常ありません。
もっとも、相続放棄申述後、裁判所から事実に関する質問がなされることがあり(多くの場合、書面による回答で足ります)、通常、これに対する回答をするまで受理はされません。
放棄の理由が空欄だと、本人の意思で手続をしているのか裁判所が確認できないとして質問がなされる可能性があります。
そのため、最初から申述書に放棄の理由を記載した方が短期間で申述受理がなされる可能性が高いといえます。
3 放棄の理由の書き方
裁判所の書式に具体的に記載されている項目(被相続人から生前に贈与を受けている、生活が安定している、遺産が少ない、遺産を分散させたくない、債務超過のため)に該当すれば、該当する項目に丸をつければ足ります。
必ずしも上記項目に該当しない場合には、「その他」に丸をつけて、具体的な内容を記載することになります。
たとえば、被相続人(亡くなった方)と長年疎遠にしていたからという理由や、相続に関わりたくないからという理由で相続放棄をすることは十分可能です。
4 岐阜にお住まいで相続放棄をお考えの方へ
原則として、どのような理由でも相続放棄は認められます。
自分に当てはまる理由を記載して、ご自身で相続放棄の手続をする方もいらっしゃいます。
しかし、相続放棄には戸籍等の収集が必要で、役所と何回もやり取りをしなければならないこともあります。
弁護士に依頼すれば、そのような手間を節約することができます。
相続放棄をお考えの方は、お気軽に弁護士法人心 岐阜法律事務所にお問い合わせください。